つまらない机上論

 

あたしはヴェーダに選ばれてここにやってきて、せつなと出会ってみんなと出会って、アンジュに乗って戦って、そして生き残った。
(しんじれる? 神様。あたしは生き残ったの)
死んだっていい、そう思ってた。彼らの未来をまもる為なら。
だってあたしは戦う為につくられて、いかされて、ソレスタルビーイングにやってきて。そして、その為にみんなと出会った。
(あれ? あたしは、なんの為にみんなと出会ったの? 戦う為? 違う? そうじゃないの?)
あたしは一体何の為に生まれたの? 分からなかった。戦う為に生まれたはずのあたしは、それでも今までを思いかえすとあんまり戦っていないような気がする。小さな記憶フォルダの中に入っているのは戦いの記録よりも、むしろソレスタルビーイングのみんなと過ごした賑やかな日々の方が多い。
戦いが苦しくなるな、そう感じたとき、あたしはいつ死んでもよかった。
未来へすすむみんなの姿が、とてもかっこよく見えたから、それをまもる為なら、って。
それでも、せつなはあたしに生きろと言った。
目の前いっぱいに広がる光の粒を見ながら、あたしは彼の声をきいた。
(せつなはこんなあたしに生きろって言ったんだ)
彼の言葉があったからあたしは生きのびた。そして今、戦い続ける彼のとなりにいる。
「あたしは、生きて……生きてたい。それで、せつな達といっしょに、未来を、いきたい」
一人きりのときにこぼした言葉は、今はもういないみんなに届くように。
クリス、リヒティ、ロックオン、ティエリア、アレルヤ。
これから、どれだけ苦しいこと悲しいことに悩まされても、きっと大丈夫だから。
「うん、いこぉっと。まだまだやりたいこと、あるし」
つまらない妄想はおしまいにしよう。
これからは全力でいきるよ。 



 

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